MVPは小笠原と福留が初受賞 プロ野球記者の投票で決まる今年度ペナントレース表彰選手が14日、東京都内のホテルで発表された。
最優秀選手(MVP)はパ・リーグが小笠原道大内野手(日本ハム)、セは福留孝介外野手(中日)で、ともに初受賞。
最優秀新人(新人王)には八木智也投手(日本ハム)と梵英心内野手(広島)が選ばれた。
打者2冠(本塁打、打点)の小笠原は、1位票が投手4冠の斉藤和巳(ソフトバンク)より8票少なかったが、2位、3位票を合わせた総点数で上回った。
日本ハム選手としては81年の江夏以来、25年ぶり。
首位打者を獲得した福留は、2位の川上憲伸(中日)に大差をつけた。
中日選手のMVP受賞は一昨年の川上以来、2年ぶり6人目で、野手では82年の中尾孝義(捕手)以来、24年ぶり2人目となる。
パ新人王の八木は、両リーグ通じて新人投手唯一の2けた勝利(12勝)を挙げたことが評価された。
日本ハムの新人王は02年の正田以来5人目。
セの梵は123試合に出場し、打率2割8分9厘。
2位の吉村裕基(横浜)の倍以上の票を集めた。
広島選手の新人王は97年の沢崎俊和以来、9年ぶり7人目で、野手では84年の小早川毅彦以来、22年ぶり2人目。
ベストナインは、パで日本ハムから4人、セで中日から5人が選出された。
中日から5人選ばれたのは史上初。
福留は両リーグ通じて最多票を得た。松中はこれまで一塁手、指名打者で受賞しており、3ポジションでの受賞は落合博満(現中日監督)以来、パで2人目。巨人は85年、93年、05年に続き4度目の受賞者ゼロだった。
3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一に貢献。
シーズンでは打点と本塁打の2冠を獲得し、チームを44年ぶりの日本一に導いた10年目の今季。
集大成となるMVP獲得に日本ハムの小笠原は「一度は取ってみたかった」と顔をほころばせた。
「サポートしてくれた人や一緒に戦ってくれたみんなに感謝したい」と謙きょな言葉を口にしたが、「今年で終わりではない。これを励みに(また)次もとれるように精進したい」と述べた。
FA宣言しており、来季の所属は未定。「今はゼロの状態だが、ゆっくりと目標を設定したい」。視線はすでに来季に向いている。
中日・福留は、エース川上、4番ウッズを抑えてのMVP。
「まさか頂けるとは。びっくりしたのとうれしいのと半々」と笑顔を見せた。
WBCから始まった今季は「すごく充実して楽しい1年だった」。
リーグ優勝を決めた巨人戦(10月10日)で延長十二回、決勝の中前適時打を放ったことがもっとも印象に残っているという。
昨秋から取り組んだ打撃改造が実を結び、3割5分1厘で2度目の首位打者。
さらに31本塁打、104打点。
それでも「今年の数字を目標にやれたら」とどん欲だ。
日本一を逃した悔しさもにじませ、「もう一度日本シリーズの舞台に立てるようにしたい」と来季の目標を語った時は鋭い目つきに変わった。
日本ハムの八木は新人王のタイトル獲得に「素直にうれしい」と細めの目をさらに細めた。
創価大から入団1年目の今季、最も印象に残った試合として4月15日のソフトバンク戦を挙げた。
延長十回まで無安打無得点投球をしたことが自信につながり、チーム最多の12勝をマークするきっかけになった。
さらなる飛躍が期待されるが、本人に慢心はない。
「来年は甘くない。初心を忘れずに一戦一戦を投げたい」と決意を述べた。
新人王を受賞した広島の梵は「びっくりした。本当にうれしい」とはにかんだ。
日産自動車から今季入団。
4月は打率1割台と壁にぶち当たったが、「1カ月で勉強ができた」。
123試合で130安打、打率2割8分9厘の好成績を残した。
それでも「失策があったし、(打率)2割と3割の差も痛感した」と課題を挙げ、「開幕戦に名前を並べたい。新人王の名に恥じないようやっていきたい」と来季の活躍を誓った。
